高校生のための先端科学技術体験合宿プログラム
サイエンスキャンプ2012 岡山大学会場
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【2012/8/16(木) 2日目】
(1)『銅酸化物高温超伝導体の作成』
講師:味野 道信
概要:銅酸化物高温超伝導体(YBCO)を焼結法により作成
【受講生の感想】
◆メインの超伝導体の作成ということで、気合を入れて頑張った。意外と試薬を乳鉢で混ぜるのが大変だった。隙間時間に他のメンバ−やチュタ−の人たちといろんな話ができ、視野が広がった。完成が楽しみ。
◆超伝導物質がとても小さかったので、どうやって4端子法で電流を流すのかとても不思議だった。電気抵抗0を測定するのが今から楽しみだし、ピン止めの確認をするのも楽しみだと思った。
◆与えられたものに満足してはいけないということを学んだ。もしかするとその値は、その情報は間違っているかもしれない、正しいかどうかを確かめるために自分で計算・調べることが大切だと学んだ。
(2)『体温で発電できるか? −熱電発電で低炭素化社会を実現−』
講師:野原 実
概要:「熱電発電」について/熱・電気の学習/熱電変換材料の仕組み 等
【受講生の感想】
◆これには感動した。あの、ペルチェ素子一つで熱を電気に電気を熱に、自在に変換出来たのを“体感”したのは衝撃だった。また、そのすばらしいモノで地球温暖化も解決できると知り、夢が広がった。改めて、科学者という職業は、FantasticだけでなくMiracleなのだと思った。
◆熱電発電と超伝導なんて関係が無いと思っていたが、新物質の開発という点で似ていた。化学も物理学もどちらも併せて考えるというのが魅力的だった。温度差が大きい程、電子が早く動き電圧も上がるということだったが、電圧は理論的に導けるのかが気になった。
◆普段聞き慣れている「電流」について科学的な見方を知ることができた。
◆ペルチェ素子に使用されている半導体の種類や特徴も知ることができ、さらに興味を持った。
(3)『低温に関する講義と液体ヘリウムを用いた極低温実験』
講師:大嶋 孝吉
概要:講義「超伝導実験のための知識」
実験「液体窒素を用いた実験 熱起電力、抵抗値温度変化、液体ヘリウムの観察、減圧による超流動転移、
金属の超伝導転移」
【受講生の感想】
◆今回の実験は初めて体験することばかりだった。液体酸素は青色なことや磁石にくっつくことには衝撃を受けた。二酸化炭素の液体や液体ヘリウムも見ることもできた。これはめったにできない体験だと思う。この体験をまた家に帰って自慢したい。
◆液体にするための方法が減圧で、初めて見て面白かった。大きくて難しい機械に囲まれて嬉しかった。
◆酸素の液体が美しいブル−で、しかも磁力を持つというのを見て、生物にとって特別な酸素がますますステキだなと思った。
◆冷却された状態で圧を下げると温度が下がるジュール=トムソン効果がとても面白く、聞いたときにびっくりした。
◆今まで科学館などに行くことが良くあり、液体窒素を身近に感じていたが、知っていた極低温は、ほんの一欠片にしか満たないものであると思わされた。個体の窒素・液体酸素・液体二酸化炭素、更には液体ヘリウムのデモンストレ−ション、とても新鮮で私の極低温のイメ−ジ全てが覆えさせられた。
超流動ヘリウム4
(4)『電子顕微鏡で見るミクロとナノの世界』
講師:橋本 英樹
概要:電子顕微鏡についての説明/世界最高性能透過型電子顕微鏡で原子を見る/複合ビ−ム加工装置で微細加工をする 等
【受講生の感想】
◆顕微鏡で様々なことをしているところを見せてもらって、本当に技術はここまで進んだのだなあと感じた。原子を見ることができるというのは本当に興味深く面白いと思う。
◆電子顕微鏡について詳しく説明してくれてとても分かり易い講義だった。見るだけでなく加工もできることには驚いた。
◆凄い顕微鏡といえば加速器だと思っていたが、初めて電子顕微鏡を見て、小型で原子レベルまで綺麗に見えるのが凄いと思った。原子は丸かったし、大きさも物質によって違うことがわかって面白いと思った。
◆この講義も心が躍った。原子を見ることのできる日本で数台の機械を見れたことや、質問を先端技術の人々にできたのも嬉しかった。