実習報告
先端宇宙素粒子実習報告 (神岡)
◆神岡実習概要:
神岡地下実験は1981年小柴昌俊(当時東大教授)により始められた。氏は1987年の超新星爆発によるニュートリノ検出に成功し、ニュートリノ天文学を確立した業績により2002年度ノーベル物理学賞を受賞した。その後継のスーパーカミオカンデ実験では、ニュートリノの質量の発見(1998年)という20世紀後半の大発見や太陽ニュートリノ振動の発見という大きな成果を生み出した。旧カミオカンデ実験跡に建設された東北大学のカムランド実験も原子炉ニュートリノを使い太陽ニュートリノ問題の最終決着や、世界で初めての地球ニュートリノ検出という成果を上げた。他にも重力波観測実験、暗黒物質実験、2重ベータ崩壊実験等が地下実験所に在る。これらを見学し、素粒子検出技術を実習する。
◆実施概要:
- 実習内容:宇宙線検出器を製作し、宇宙線強度を鉱道に沿って測定する。
- 於 :東京大学宇宙線研究所神岡宇宙素粒子研究施設
- 実施日時:2006年12月4日-6日
- 参加者:M2尾古昌崇,美馬覚,坂本愛理,池田一得,杉原真央
- :M1石田啓介,別宮智志,幸田康成,佐藤晴一,那須忠昭,岡林佑介
- 講 師:東京大学宇宙線研究所 塩澤真人助教授, 関谷洋之助手
- T A:南野 彰宏 (D3)
- 担当教官:岡山大学自然科学研究科 作田 誠
◆日程:
- 1日目
- 午前:講義「宇宙線とは,ニュートリノ、高エネルギー、γ線、重力波、暗黒物質観測実験」
- 午後:地下実験施設見学「重力波検出実験CLIO,KamLANDニュートリノ実験、暗黒物質検出実験XMASS, スーパーカミオカンデ実験」」
- 夕方:実習概要説明とプラスチック接着作業(於:研究棟)
- 2日目
- 午前:検出器(プラスチックシンチレータ)組立、架台組立
- 午後:信号読出回路組立、測定システム完成、放射線源,宇宙線による測定装置の調整
- 夕方:宇宙線測定(於:研究棟)
- 3日目
- 鉱山内へ測定装置運搬。鉱山内とSK近くでの宇宙線測定。
- 夕方:実習終了。
全員レポート提出
見学・実験レポート(全員)
神岡実習風景
1) 12月4日朝
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2) 12月4日;講義開始 9:00
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3) 12月4日午後;重力波実験見学
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4) 12月5日;午後検出器制作
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5) 12月5日昼;宇宙線検出器完成
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6) 12月5日午後;検出器調整
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7) 12月6日;坑内での昼食
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8) 12月6日午後;坑内での宇宙線測定
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