SPring8 実習報告
いい緊張感を持って集中した作業
自然科学研究科 学籍番号41419111 氏名 石本 祐太朗
11/10から11/12まで大学院教育でSPring-8に行ってイニシアティブ実習に参加しました。
この二泊三日のうち初日(11/10)に今回の実験XAFS(X線吸収微細構造)の説明、これから行われる実験がどうゆうものか、またそれによって何の情報が得られるかを学んで、二日目の測定に使われる試料ペレット作りを行いました。
僕はペレット作りを経験した事がなかったのですが、
粉末試料を秤量して、メノウ乳鉢で粉末試料を混ぜる作業は、
普段の研究室での自分がやっている作業と同じだったので自信をもって作業に取り組めると思っていました。
しかし、企業の方の説明を聞いていくうちに、普段の自分が行っている作業の雑な部分というのが浮き彫りになっていき反省する思いでした。普段の僕からするとメノウ乳鉢で混ぜ合わせる作業は、長い時間をかけて丁寧に混ぜ合わせました。
そしてペレットの成型はペレットが割れないように細心の注意を払ってペレットを扱いました。ペレット1つ作るのにかなりの神経を使い混ぜ合わせる試料の重さ計算とペレットを二個製作して、気がつけば日付がかわっていたのには驚きました。久々にいい緊張感を持って集中して作業に取り組めました。
二日目(11/11)では昨夜みんなが作った複合酸化物系光触媒のペレット試料のXAFS測定を行うわけですが、測定試料はベース酸化物に対して金属元素量を変化させた物、実用化を狙って加工の違う物、酸化させた物など24個の測定試料それを室温測定と幾つかの低温測定を行う予定で、測定回数は30回を超えるのでXAFS測定の経験がない僕は一日で終えられるものか疑問に思っていました。
実際測定を行ってみると一回の室温測定にかける時間というものが五分程度で次々と試料を交換できるので、こんなものかと安心しました。ただ自分が作った試料の測定時には、まともな結果が出て来るかどうかヒヤヒヤして待ちました。
夜には大方の測定が終わり、最後に測定結果を比較検討することで自分が作った試料が今回どういった目的で測定され、結果がいかに妥当かどうか考察することができ、またSPring-8や企業の方々から為になる話も聴けて非常に楽しかった。
今回のイニシアティブ実習をおえて一日目の終了時には、こんなにも疲れるものかと正直しんどいと思っていましたが、二日間おえて三日目の帰るときには達成感と充実感が溢れていました。
いい意味で期待を裏切られた気分で、このような実習経験というのは機会がそう無いので参加出来て本当に良かったと思いました。
最後になりましたが、今回イニシアティブ実習の機会を設けて頂いた大学の先生方、企業の方々また実験に協力くださったSPring-8の方々三日間の間にたくさんの方々にお世話になりました。
本当に感謝しています、ありがとうございました。
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